「花見」とは桜の花を鑑賞(かんしょう)し、春の訪れを喜ぶ日本独自の風習(ふうしゅう)です。日本全国に分布(ぶんぷ)している桜は、三月下旬に九州、その後は次第に北上し、五月上旬には北海道で開花します。咲き始めてから二週間ほどで散ってしまう、鑑賞期間の短い植物。桜は古来から、日本人の季節感や美意識を語る上で外す(はずす)ことのできない重要な花と言っていいでしょう。 |
16世紀の安土桃山時代(あづちももやまじだい)に最も盛大な花見を催した(もよおした)有名な人物とは誰でしょうか。 |
正解はこのビデオの最後に紹介します。 |
「花見」は桜を観賞しながら、持参した花見弁当を食べたり、酒を飲んだりしながら歓談する風習(ふうしゅう)です。日本の半分以上の地域では桜の開花時期が毎年4月になり、企業や学校などの年度初めや新学期と重なります。ですから、花見が新入社員や新入生を迎えての歓迎の宴会になることも少なくありません。青空に映える(はえる)薄いピンク色の桜を見ながら、温かい春風に吹かれ、おいしい弁当に舌鼓(したづつみ)を打つのは春の楽しみの一つです。 |
多くの人が楽しみにしている花見ですから、事前に準備が必要です。「場所取り」と呼ばれるように、花見前日から桜がよく見える場所を確保し、ビニールシートを敷いておくなど花見の宴会ができる用意をしておくことが重要なのです。当日は弁当や酒を持参して、確保した花見の場所に集まります。桜を観賞しながら歓談したり、カラオケに興(きょう)じたりと盛り上がります。 |
花見は昼間に限ったことではありません。夜に花見をすることを「夜桜見物」と言います。「桜の名所」と呼び声の高い公園や寺院では、夜桜を見にくる人々のためにライトアップすることも多く、夕方から桜の下で宴会を開くグループも多いです。闇の中に浮かび上がるように咲く桜は、昼間とは違った趣(おもむき)です。 |
花見と言えば「花見団子」。この団子は直径2cm~3cmの団子が三つ、串に刺さっていて、三色の組み合わせが一般的です。一番上のピンク色は桜、真ん中の白は雪を、一番下の緑色の団子はヨモギを表しています。 |
さて、ここでクイズの答えです。 |
正解は「豊臣秀吉」です。京都の醍醐寺(だいごじ)に息子や妻などの他、諸大名(しょだいみょう)からその配下(はいか)の者まで約1300名を従(したが)えて盛大に花見の宴(うたげ)を催(もよお)したという記録が残されています。この「醍醐(だいご)の花見」と呼ばれる大掛かり(おおがかり)な桜見物は歴史上大変有名です。これにならって、この醍醐寺(だいごじ)では、毎年4月の第2日曜日に「豊太閤(ほうたいこう)花見行列」が行なわれています。 |
いかがでしたか? |
はじめて知ったことはありましたか。 |
皆さんの国では、花見をしますか。何かおもしろい習慣はありますか。 |
是非、JapanesePod101.comのコメント欄で教えてくださいね。 |
それでは、また! |
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