INTRODUCTION |
Naomi: こんにちは。ナオミです。 |
Chis: Chris here. Upper Intermediate series Season 5 Lesson 6 “It's Complicated in Japan” |
今回のダイアログはLesson 5 からの続きですね。 |
Naomi: はい、そうです。元気(げんき)君が香港に転勤することになりました。なので、学生時代の友達が、パーティーを開いてくれたんですよね。で、そのパーティーで、元気は志保(しほ)という女の子と話しているんです。 |
Chris: このレッスンの文法のポイントは何ですか? |
Naomi: 「ぽい」と「らしい」です。例えば、「女らしい」と「女っぽい」。 |
Chris: This lesson's dialogue continues from that of the previous lesson. Haruki's old friends from school hold a farewell party for him since is going to be transferred to Hong Kong. At the party Haruki is talking to a girl named Shiho. |
In this lesson you'll learn the usage of “〜っぽい” and “らしい” which mean "-ish" or "-like". |
Naomi: では、聞いてみましょう。 |
DIALOGUE |
Shiho: 香港へは一人で行くの? |
Genki: ああ。今、彼女いないからね。 |
SHiho: 赴任期間はどのくらい? |
Genki: さあ。見当もつかないよ。 |
(男子トイレ) |
Genki: 志保ちゃんとは、うまくいっているのか? |
あんなに女の子らしい子と付き合っているなんて、うらやましいよ。 |
Haruki: 別れたよ。俺、飽きっぽいからさ。 |
Genki: 何でだよ!俺、相手がお前だから、志保ちゃんのことあきらめたんだぞ。 |
Haruki: やっと本当のこと言ったな。お前らしいな。 |
でも、安っぽい友情なんていらないんだよ。 |
Genki: は? |
Haruki: 俺、振られたんだ。中学の頃からずっと好きだった人がいて、そいつのことが忘れられないらしいぞ。 |
Genki: え? |
Haruki: お前以外にいないだろう。 |
Genki: でも...。 |
Haruki: 何を悩んでいるんだよ。今夜が最後のチャンスだろ。当たって砕けろよ。 |
Genki: おお。 |
(女子トイレ) |
Saki: 志保、その服色っぽ〜い。 |
Shiho: ありがとう。元気君に会えるからおしゃれしたんだけど、残念。 |
中学のときは男らしくて素敵だったのに。 |
Saki: もう、男らしくない? |
Shiho: 理屈っぽいし、キザっぽいし、おやじっぽい。やっぱり、春樹がいいな。 |
Saki: えー、もとさや? |
Naomi: 今度は、英語の訳と一緒に聞いてみましょう。 |
Shiho: 香港へは一人で行くの? |
Naomi: Are you going to Hong Kong alone? |
Genki: ああ。今、彼女いないからね。 |
Naomi: Yeah. I don't have a girlfriend at the moment. |
SHiho: 赴任期間はどのくらい? |
Naomi: How long is the appointment term? |
Genki: さあ。見当もつかないよ。 |
Naomi: Good question. I don't have the slightest idea. |
(男子トイレ) |
Genki: 志保ちゃんとは、うまくいっているのか? |
Naomi: How are you getting on with Shiho? |
Genki: あんなに女らしい子と付き合っているなんて、うらやましいよ。 |
Naomi: I'm totally jealous of you, going out with such a feminine girl. |
Haruki: 別れたよ。俺、飽きっぽいからさ。 |
Naomi: We broke up. I get bored easily, you know. |
Genki: 何でだよ!俺.、相手がお前だから、志保ちゃんのことあきらめたんだぞ。 |
Naomi: Why? You know I gave up on Shiho because she was going out with you! |
Haruki: やっと本当のこと言ったな。お前らしいな。でも、安っぽい友情なんていらないんだよ。 |
Naomi: So you finally come out with the truth. That's so like you. But I don't need cheap friendship. |
Genki: は? |
Naomi: What? |
Haruki: 俺、振られたんだ。中学の頃からずっと好きだった人がいて、そいつのことが忘れられないらしいぞ。 |
Naomi: She dumped me. Apparently, there's someone she's liked ever since she was in middle school, and she can't forget him. |
Genki: え? |
Naomi: Huh? |
Haruki: お前以外にいないだろう。 |
Naomi: Who else would it be but you? |
Genki: でも...。 |
Naomi: But... |
Haruki: 何を悩んでいるんだよ。今夜が最後のチャンスだろ。当たって砕けろよ。 |
Naomi: What are you freaking out about? Tonight's your last chance, right? Go for it. |
Genki: おお。 |
Naomi: OK. |
(女子トイレ) |
Saki: 志保、その服色っぽ〜い。 |
Naomi: Shiho, that outfit's sexy. |
Shiho: ありがとう。元気君に会えるからおしゃれしたんだけど、残念。 |
Naomi: Thanks. I dressed up because I was going to see Genki, but it's just the worst luck. |
Shiho: 中学のときは男らしくて素敵だったのに。 |
Naomi: Even though he was so manly and cool in middle school. |
Saki: もう、男らしくない? |
Naomi: He's not manly any more? |
Shiho: 理屈っぽいし、キザっぽいし、おやじっぽい。 |
Naomi: He's argumentative, pompous... He's like an old man. |
Shiho: やっぱり、春樹がいいな。 |
Naomi: As I thought, Haruki's the one for me. |
Saki: えー、もとさや? |
Naomi: Huh? After all that, back to where you started? |
POST CONVERSATION BANTER |
Naomi: 男の本音と女の本音……ですかね(笑) トイレで本音をお互い話しているんでしょうね。 |
Chris: そうですね。春樹君はちょっとかわいそうですね。振られちゃうんでしょうか。 |
Naomi: 振られるでしょうね~。志保ちゃんは「やっぱり春樹がいい」って言っていましたからね。 |
Chris: 志保さんは、もともと春樹くんと恋人だったんですよね? |
Naomi: そうです。じゃあ、ちょっと話を整理しましょうか。 |
この人たちは、たぶん同じ中学に通っていたんだと思います。志保はもともと元気君のことが好きでした。春樹も元気も志保が好きだったんですけど、春樹がたぶん「志保のことが好きだ~」というふうに最初に言ったんでしょうね。だから、元気君は志保のことはあきらめて、志保は春樹君と付き合い始めたという感じでしょうか。 |
Chris: こういうのを何て言うんでしたっけ。あ、「恋の三角形」でしたっけ? |
Naomi: そうそう。「恋の三角関係」ですね。 |
Chris: Love triangle. |
Naomi: で、志保ちゃんは春樹とずっと付き合っていたんですが、心の中ではずっと元気君のことが気になっていたっていうことだと思いますね。で、最近、志保ちゃんは春樹と別れたんです。 |
Chris: 今、志保はフリーなんですね。 |
Naomi: はい。でも実際に元気に会ったら「あれ? こんな人だった? 中学のときは素敵だったのに……」と思ったというわけなんですね。 |
Chris: 春樹のほうがいい、と思ったんですね(笑) |
Naomi: (笑)そうです。まあ、そういうことですね。こういうこと、クリスさんは経験したことあります? |
Chris: 実はあります。 |
Naomi: あ、本当ですか? |
Chris: はい。中学校ぐらいなんですけど(笑) かなり昔のことなんですけどね。はい。 |
Naomi: ああ……そうですか。じゃあ、ランチに一緒に行って詳しく教えてください(笑) |
Chris: ぜひ(笑) |
Naomi: じゃあ、単語に入りましょう。 |
VOCAB LIST |
Chris: Let's take a look at the vocabulary for this lesson. |
The first word we shall see is |
Naomi: 見当 [natural native speed] |
Chris: guess, estimate |
Naomi: 見当 [slowly - broken down by syllable]、見当 [natural native speed] |
Chris: And next |
Naomi: 赴任 [natural native speed] |
Chris: proceeding to new appointment |
Naomi: 赴任 [slowly - broken down by syllable]、赴任 [natural native speed] |
Chris: Next |
Naomi: 理屈 [natural native speed] |
Chris: logic, theory |
Naomi: 理屈 [slowly - broken down by syllable]、理屈 [natural native speed] |
Chris: And next |
Naomi: きざ [natural native speed] |
Chris: snobby, pompous; Adj(na) |
Naomi: きざ [slowly - broken down by syllable]、きざ [natural native speed] |
Chris: And next |
Naomi: 色っぽい [natural native speed] |
Chris: sexy |
Naomi: 色っぽい [slowly - broken down by syllable]、色っぽい [natural native speed] |
VOCAB AND PHRASE USAGE |
Naomi: では、ダイアログに出てきた表現を確認しましょう。 |
Chris: 最初の表現は? |
Naomi: 当たって砕けろ |
Chris: 「当たる」は to hit、「砕ける」は "to break"ですね。だから、直訳は "Hit and break"ですね。 |
Naomi: そうです。成功する可能性が低いことをしようとしているときに、「ダメかもしれないけど、挑戦してみろ」とか「成功するか失敗するか分からないけど、頑張ってみろ」という意味で使いますね。 |
「当たって、砕けちゃえばいいじゃん!怖がらずに挑戦しなよ」というような意味ですかね。英語だと似たような表現ないですかね? |
Chris: うん、英語だと、"Go for broke"とか "Go for it" とか "Nothing ventured, nothing gained" ですかね。 |
Naomi: なるほどね。 |
Chris: じゃ、次の表現は何ですか? |
Naomi: もとさや |
Chris: もとさや? |
Naomi: はい。「もとさや」。これは「元の鞘(さや)に収まる」という表現が短くなったものなんです。 |
Chris: Umm…元の...さや....が…何でしたっけ?(笑) |
Naomi: (笑)「元の 鞘に 収まる」です。「元」は「元々(もともと)」の「もと」です。「鞘(さや)」というのは、刀を入れるケースのことです。で、「収まる」というのは、「入る」とか「落ち着く」という意味です。 |
Chris: So 元 means "original". 鞘(さや) is "the cover for a sword" or "a scabbard, a sheath", and the verb 収まる means "to settle into". |
So 元の鞘に収まる literally means "A sword settled into its original scabbard"? |
Naomi: そうです。「刀が元のケースに入る」ということで、「元の状態に戻る」「元の関係に戻る」という意味になるんですね。 |
だいたい男女関係に使いますね〜。例えば、別れたカップルがもう一度付き合い始める、離婚したカップルが同じ人とまた結婚するとか。英語だと何て言うんでしょうかね? |
Chris: そうですね。まあ、"To bury the hatchet" とか "to make up"とか、そういうのがありますね。 |
Naomi: ああ、なるほどね。例えば「あの夫婦は、もう元の鞘に収まりそうもない」。 |
Chris: "It doesn't look like that married couple will get back together again." |
「もとのさやにおさまる」が短くなって、「もとさや」になるんですね? |
Naomi: そうですね。「もとさや」は、友達同士のカジュアルな会話でよく使うと思います。 |
Chris: うん、なるほど。 |
Naomi: では、文法に入りましょう。 |
Lesson focus
|
Naomi: このレッスンでは「〜ぽい」と「らしい」を勉強しましょう。 |
Chris: 似ていますよね~。例えば「女っぽい」と「女らしい」。 |
Naomi: そうですね。「~ぽい」も「らしい」も名詞"noun"を形容詞"adjective"に変えます。ただ「~ぽい」は名詞 にも形容詞にも付くことができるんですね。 |
じゃあ、まず「~ぽい」から勉強しましょう。 |
Chris: はい。 |
Naomi: 「~ぽい」 は「そういう傾向"tendency" や特徴 "characteristic" がある」とか、「それが多い」という意味なんですね。例えば「女っぽい」。 |
Chris: "womanish" or "feminine" |
Naomi: 子供っぽい |
Chris: "Childish" |
Naomi: 男っぽい |
Chris: "boyish" or "manly" |
Naomi: 水っぽい |
Chris: "watery" or "soggy" |
Naomi: こんなふうに名詞につきます。 |
それから、色を表す名詞にもつきます。「白っぽい」"whitish"とか「黄色っぽい」"yellowish"とか。 |
形容詞にもつきますね。例えば「安っぽい」。 |
Chris: "Cheap" or "looks cheap" |
Naomi: 「キザっぽい」"affected"。ただ、「ぽい」は何にでもつけられるというわけじゃないので、気を付けてください。代表的なものはPDFに載せておきますので、必ず読んでおいてくださいね。 |
Chris: Note that “ぽい” can only be attached to certain words - we've listed up the more common ones in the PDF, so please check it out. |
Naomi: じゃあ、次に「らしい」を勉強しましょう。「らしい」には色々な意味があるんですが、今回のレッスンではsuffix の「典型的な」"typical -"とか「呼ぶにふさわしい」"like the ideal model of -"という意味の「らしい」を勉強します。 この「らしい」は、名詞にしかつかないんです。 |
Chris: 例えば、「子供らしい」「女らしい」「男らしい」。 |
Naomi: そうです。でも、色を表す名詞にはつけられないんですね。 |
Chris: じゃ、「黒らしい」とか「白らしい」とかダメですか? |
Naomi: ダメですね(笑) |
Chris: あ、あの質問なんですけど、「女っぽい」と「女らしい」は同じ意味ですか? |
Naomi: おお!すごいいい質問ですね。ちょっとだけ違うんですね。 |
ちょっと例文を聞いてください。 |
1.ケンは少し女っぽい。"Ken is a little feminine." |
2.エリは女らしい。"Eri is ladylike." |
女の人にも男の人にも「女っぽい」は使うことができます。女っぽいは「女の人のようだ」という意味で、別に女の人じゃなくてもいいんですね。話し方が女っぽい。笑い方が女っぽいとか。 |
でも、女らしいは女の人にしか使えないんです。「典型的な女の人だ」という意味なんですね。 |
「〜らしい」は、例えば「日本人らしい」なら日本人にしか使えません。「子供らしい」なら、子供にしか使えないんですね。 |
Chris: So 女っぽい can be used to talk about a man OR a woman, while 女らしい is only used to talk about a woman. |
Naomi: : そうです。 |
Chris: でも、どちらでもいい場合もありますよね。 |
例えば、「エリは女っぽい」"Eri is feminine"「エリは女らしい」"Eri is ladylike"。これは、両方とも 同じような意味ですね? |
Naomi: そうですね。でも、まあ、うるさいことを言うなら「エリは女らしい」と言うと、とてもいいイメージがあるんですね。まあ、ちょっとステレオタイプになりますけど、料理が上手でやさしくて……という感じ。 |
でも、「女っぽい」というとマイナスのイメージも少し入りますね。例えば、すぐ泣いたりおしゃべりだったり、あとは、地図が読めなかったり?(笑) |
Chris: なるほど~。 |
Naomi: じゃあ「〜ぽい」と「らしい」を使って復習クイズをしましょう。 |
Chris: いいですね。直美先生が文を2つ言います。正しいのはどちらですか? |
Naomi: |
1.このラーメンは水っぽい。 |
2.このラーメンは水らしい。 |
Chris: (wait for 10 sec) これは、ラーメンのスープが薄い "The soup of this ramen tastes watered down" or "the soup is not thick enough" という意味ですね? |
Naomi: はい、そうです。 |
Chris: だから、答えは「1.このラーメンは水っぽい」 "this ramen is watery"ですね。 |
Naomi: そうです。2の「水らしい」は「水」にしか使えないんですね。例えば、「この水はとても水らしい味がする」 "This waster tastes just like water" (笑) まあ、ちょっと変な文章ですけど。 |
Chris: そうですよね。 |
Naomi: 文法的には正しい文章です。 |
Chris: なるほど。このレッスンでは「ぽい」と「らしい」を勉強しましたね。 |
Naomi: はい。リスナーの皆さん、「女っぽい」と「女らしい」の違い、分かりましたか?レッスンノートもぜひ、読んでおいてくださいね。 |
Outro
|
Chris: それではまた。 |
Naomi: さようなら。 |
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