Dialogue

Vocabulary (Review)

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Lesson Transcript

INTRODUCTION
Natsuko: こんにちは、なつこです。
Naomi: なおみです。
Chris: Chris here. Are the Japanese Bugs in Your Stomach Making You Angry?
Naomi: 今回は、虫 (bug or insect) を使ったイディオムを勉強しましょう。
Chris: In this lesson you'll learn some expressions using the word 虫, meaning "bug" or "insect."
Naomi: 前回のレッスンでは、「猫」を使ったイディオムを勉強しました。今回は「虫」を使った表現を勉強していくわけですが、なつこさん、今回のダイアログについて、まず教えてください。
Natsuko: はい。今回は、前回の会話にも出てきた二人の同僚、ひとみと美奈が、オフィスで話しています。この二人は、とても仲がいいようですね。とてもカジュアルに話しています。
Chris: This conversation features two women from last time, Hitomi and Mina. They are in an office, and as the last time, are very close friends and use very casual Japanese.
Natsuko: それでは、聞いてみましょう。
DIALOGUE
ひとみ:ねぇ、今日は、課長、朝から虫の居所が悪いみたいだね。
美奈:ほんと、朝からピリピリして、ちょっとしたことでも怒ってるもんね。
ひとみ:私も、今朝、いつもみたいに、遅刻しなくてよかったよ。
なんか悪い予感がして、少し早めに家を出たんだ。虫の知らせってやつだね。
今日は、なるべく課長に近づかないようにしようっと!
美奈: そうだね。「触らぬ神にたたりなし」って言うからね。さ、仕事、仕事。
(パソコンの音)
ひとみ:ちょっと、見て見て!斉藤くんが、課長にめちゃめちゃ怒られてるよ。
美奈:そうなのよ。ちょっと聞こえたんだけど、原因は大したことじゃないみたいだよ。
ひとみ:あぁ、課長、斉藤くんのこと、前から「あいつは、どうも虫が好かない」って言ってたからね。
美奈:なるほど。虫の居所の悪いところに、虫の好かない斉藤くんが、不十分な報告書を持ってきちゃったわけだ。
それじゃ、斉藤くん、「飛んで火に入る夏の虫」だよね。気の毒に。。。
ひとみ:ねぇ、美奈、お願いがあるんだけどー。
私の作った書類を、代わりに、課長に見せに行ってくれない!?
美奈:冗談じゃないわよ!そんな虫のいい話、OKできるわけないでしょ!
Natsuko: 次は、英語が入ります。
ひとみ:ねぇ、今日は、課長、朝から虫の居所が悪いみたいだね。
Chris: Looks like the manager has been in a bad mood since this morning today.
美奈:ほんと、朝からピリピリして、ちょっとしたことでも怒ってるもんね。
Chris: I know; he's been uptight since the morning, and he gets mad at even the smallest things.
ひとみ:私も、今朝、いつもみたいに、遅刻しなくてよかったよ。
Chris: I'm glad I didn't arrive late like always this morning.
ひとみ:なんか悪い予感がして、少し早めに家を出たんだ。
Chris: I had a bad feeling, and I left the house a little early.
ひとみ:虫の知らせってやつだね。
Chris: It was a hunch.
ひとみ:今日は、なるべく課長に近づかないようにしようっと!
Chris: I'm going to try to stay away from the manager as much as possible today!
美奈:そうだね。「触らぬ神にたたりなし」って言うからね。Chris: You're right. You know what they say, "Don't wake a sleeping dog.
美奈:さ、仕事、仕事。
Chris: "Let's get to work.
(パソコンの音)
(sound of typing)
ひとみ:ちょっと、見て見て!
Chris: Hey, look! Look!
ひとみ:斉藤くんが、課長にめちゃめちゃ怒られてるよ。
Chris: Saito is getting yelled at a lot by the manager!
美奈:そうなのよ。ちょっと聞こえたんだけど、原因は大したことじゃないみたいだよ。
Chris: Yeah. I heard a little, but the reason doesn't seem to be that serious.
ひとみ:あぁ、課長、斉藤くんのこと、前から「あいつは、どうも虫が好かない」って言ってたからね。
Chris: Yeah, the manager has been saying that he just "can't take a liking" to Saito.
美奈:なるほど。虫の居所の悪いところに、虫の好かない斉藤くんが、不十分な報告書を持ってきちゃったわけだ。
Chris: So Saito, being the disliked guy, presented an inadequate report when the manager was in a bad mood.
美奈:それじゃ、斉藤くん、「飛んで火に入る夏の虫」だよね。気の毒に。。。
Chris: Poor guy, it's like a "moth flying into a flame."
ひとみ:ねぇ、美奈、お願いがあるんだけどー。
Chris: Hey, Mina, I have a favor to ask.
ひとみ:私の作った書類を、代わりに、課長に見せに行ってくれない!?
Chris: Can you show the documents I created to the manager for me?
美奈:冗談じゃないわよ!そんな虫のいい話、OKできるわけないでしょ!
Chris: No way! I'll never agree to such a selfish thing!
POST CONVERSATION BANTER
Naomi: お二人とも、「虫」は・・・お好きですか。(笑)
Chris: あ~、まぁ面白い生き物として、ちょっと好きって言えるかもしれないですけど、特に嫌いでもないし、好きでもないですね。
Natsuko: ま、そうですね。特に好き・・・ではないですね。
Naomi: 「虫」というと、あり (ants) とかバッタ (grasshopper) 、クモ (spider) とかを思い浮かべてしまいますが、今回のイディオムで出てきた「虫」って、ちょっと違う意味ですよね。
Natsuko: そうなんです。実は、レッスンの前に、日本語の辞書を調べてみました。
Naomi: あ、ありがとうございます!
Natsuko: そこには、”bug” “insects” という虫という意味以外に「人間の体内にあり、さまざまな考えや感情を起こす元になると考えられているもの」という定義 (definition) が書いてありました。
Naomi: 人は、怒ったり、イライラしたり、泣いたり、笑ったりしますよね。そういう感情は、「体の中にいる虫」がコントロールする・・・と考えたみたいですね。
Chris: It is believed that people have "imaginary creatures" in their stomachs and their emotions are controlled by these creatures.
Naomi: クリスさん、英語には「虫」を使ったイディオムってあります?
Chris: う~ん。例えば "to squash like a bug" とか、”that really bugs me” ですかね。
Natsuko: あ~、そうですね。あの・・・ちょっとうっとうしい、とかイライラする、とか。Chris: そうですね。"To squash like a bug" はほとんど使わないイディオムかもしれないんですけども、完全に「ぶっ殺す」という感じですね。
Naomi: もう、穏やかじゃないですね。
Natsuko: ぺしゃん、って感じでね。
Chris: そうですね。
Naomi: あ~、なるほどね。
Natsuko: 皆さんの話す言葉には「虫」を使ったイディオムってありますか。もしあったら、是非、コメントセクションで教えてください。
Naomi: はい。では次に、単語を確認していきましょう。
VOCAB AND PHRASE USAGE
Naomi: 最初の表現は?
Natsuko: 「ピリピリする」
Chris: "to be stressed out" or "to get anxious"
Naomi: 「ピリピリ」は、擬態語 (onomatopoeia) でいろいろな意味があります。今回のダイアログの「ピリピリ」は「不安」とか「忙しい」とか「怖い」といった感情で、とても緊張した空気になっている、ということなんですね。クリスさん、こういうのは、”tense” とか “pins and needles” とかでいいんですかね?
Chris: うーん。例をくれませんか。
Natsuko:はい。例えば、明日、大事な会議でプレゼンテーションをしなければいけない同僚がいます。多分、その同僚は今日は準備で忙しそうにしていて、緊張もしていますよね。そういうときって、ちょっと話しかけにくいですよね。そういう雰囲気を「ピリピリした空気」なんていうふうに言います。
Chris: あ~じゃあ、ピリピリは多分 "on pins and needles" とか "tingling" とかですかね。
Naomi: では、ダイアログの例文をお願いします。
Natsuko: 「朝からピリピリして、ちょっとしたことでも怒ってるもんね。」
Chris: "He's been uptight since the morning, and he gets mad at even the small things."
Natsuko: 他にも「ピリピリ」は、「唐辛子を食べてしまって、舌がピリピリ痛い。」なんていうふうにも使いますよね。
Naomi: あ、使いますね。
Chris: Ah, you can use ピリピリ to describe the tingling that you feel on your tongue when you eat hot peppers.
Naomi: 辛いものを食べたとき、舌が痛くなりますよね。あの痛みを「ピリピリ」と言います。軽い電気ショックとかも、「ピリピリ」とかですけどね。
Chris: So ピリピリ can express not only a sharp pain you might feel when eat hot and spicy food but also the pain you feel from a light electric shock.
Natsuko: ちょっと辛い食べ物とかを、「ピリっと辛い」とか「ピリ辛」なんて言ったりもしますよね。
Chris: あ、僕はピリ辛の chicken wings が大好きですね。
Natsuko: あああ~。おいしいですよね。
Naomi: では次に、今回のダイアログに出てきたことわざ(proverb) を紹介しましょう。
Natsuko: 「触らぬ神にたたりなし」
Chris: It's similar to the English proverb "Don't wake a sleeping dog" or "Let a sleeping dog lie."
Naomi: まず「触る」ですが、"touch"という意味以外に「関係する」とか「かかわりを持つ」という意味があります。
Chris: “to be involved”
Naomi:これが「触らぬ 」になっていますね。この「ぬ」は「ない」という意味です。ですから「触らぬ」は「触らない」ということで
Chris: “don't touch”, “not to be involved”
Naomi: 「神」は
Chris: "god"
Naomi: 「たたり」は
Chris: "curse"
Naomi: ということで、そのまま訳せば、「触らない神には、たたりはない」つまり、「神様に近づかなければ、ま、いいこともないけど、悪いこともない、たたられることもないよ」という意味なんですね。
Chris: The literal meaning is "If you don't get close to God, you will not be blessed, but you will not be cursed, either."
Natsuko: ただ、この場合の「神」は metaphor だと思いますね。物事とか人とか、一般的なことを言っています。
Naomi: ですから「さわらぬ神にたたりなし」というのは、宗教とはあまり関係ない言葉で「関係しなければ、悪いこともおきない」と一般論を言っているんですね。
Natsuko: そうですね。ですからメッセージは、「ちょっと危ないなと思う人や出来事には、かかわらないほうがいいよ」ということです。
Chris: The message of this proverb is "if you don't get involved with other people's business, you'll never get dragged into a mess. Therefore it's better to stay away from the problem unless it's really necessary."

Lesson focus

Naomi: 今日は「虫」を使った表現を紹介していきたいと思います。
Chris: The focus of this lesson is expressions using the word 虫, meaning "bug" or "insect."
Naomi: ここでは、二つのイディオムを紹介します。
まず、一つ目のイディオムは
Natsuko: 「虫が好かない」
Chris: This literally means "the bugs do not like something."
Naomi: この「虫」は、「体の中にいると信じられている虫」
Chris: "imaginary bugs inside someone"
Naomi: のことです。つまり「虫が好かない」というのは、「私の体の中にいる虫が、好きじゃないと感じているよ」という意味なんですね。
Natsuko: 「虫」が、「何かを好きじゃない」と感じると、その人もそれを「好きじゃない」と感じる・・・ということですね。
Naomi: そうです。「虫が好かない」というのは、「なんだか理由はわからないけど、なんとな~く好きじゃない」とか、「なんとなく気に入らない」という意味でよく使われますね。
Chris: When the bugs decide that they don't like something, the person himself also does not like that thing. So, this phrase has the meaning of not to like someone or something really without knowing the reason why.
Chris: 「虫が好きじゃない」ではないですよね?
Naomi: いいポイントですね。「好かない」は、時々使う言い方なんですが・・・。これは、「好く」という動詞 “verb” の否定形 “negative form” なんですね。だから 「好かない」 は “don't like” とか “doesn't like”
Chris: でも、like は日本語だと、adjective で、「好き」になる・・・と習いましたよ。
Naomi: そう・・・。そうなんですよね。普通 「such and such が好き」「such and such が好きじゃない」と言うのですが、実は日本語にも、”like” という動詞があるんです。それが、「好く」、negative form は「好かない」です。
Chris: あんまり使いませんか。
Natsuko: あんまり使わないかもしれませんねー。
Naomi: まあ、大体は、こういう決まったフレーズの中で使われたり、あとは、方言 (dialect) で出てきたりします。「好き」「好きじゃない」のほうがよく使うので、beginner level では、まずそちらを教わるんだと思いますね。
Natsuko: ま、この場合はフレーズで覚えちゃったほうがいいかもしれないですね。「虫が好かない」
Chris: そうですね。じゃぁ、例文をお願いできますか。
Natsuko: 「課長、斉藤君のこと、前から『あいつは、どうも虫が好かない』って言ってたからね。」
Chris: "The manager has been saying that he just ‘can't take a liking to Saito’."
Naomi: では、次の表現です。
Natsuko: 「飛んで火に入る夏の虫」
Chris: "a summer insect flying into a flame"
Naomi: 今度の虫は、普通の虫のようですね。(笑)
Natsuko: そうみたいですね。この中で難しいのは、「火に入る」の「いる」ですかね。PDFを見ると分かると思いますけど、「火に入る」の「いる」は、「はいる」(to enter, to get into) という漢字です。
Chris: The word いる in this expression is written in the same kanji as はいる, meaning "to get into" but it's read いる and not はいる.
Naomi: 「飛んで火に入る」を簡単に言うと、「飛んで火にはいる」
Chris: "flying into a flame"
Naomi: ですね。虫って、光に向かって飛んでいきますからね。
Chris: そうですね。キャンプとかで、夜、電気をつけてると、虫がたくさん来ますね。
Naomi: うん。で、今は電気ですけど、昔は火を使っていましたよね。で、夜、火を使っていると、間違って火に虫が飛び込んできて、死んでしまう・・・。
Chris: うわ・・・。
Natsuko: そのことから、「飛んで火に入る夏の虫」は「自分から進んで危ないところに入っていくこと」を意味するんです。
Chris: This has the meaning of jumping into a dangerous situation, and refers to how insects burn up and die when flying into a flame. 例文をお願いします。
Natsuko: 「お母さんが機嫌が悪いときに0点のテストを見せたの?それじゃ、『飛んで火に入る夏の虫』だよ。」
Chris: "Did you show Mom the zero you got on your test when she's in a bad mood? That's like a ‘moth flying into a flame."’
Naomi: あ!英語にも、似たような表現があるんですね~。「飛んで火に入る・・・蛾?」
Chris: そうですね。"moth flying into a flame" です。
Natsuko: なるほど。今の例文の「機嫌が悪い」というのを「虫の居所が悪い」なんて言い換えることもできますよね~。
Naomi: あ、そうですね。この他にも「虫の居所が悪い」とか「虫の知らせ」など、「虫」を使った表現をレッスンノートに紹介しておきましたので、是非、読んでおいてくださいね。

Outro

Natsuko: それではまた!
Chris: See you!

Grammar

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