INTRODUCTION |
Natsuko: こんにちは、なつこです。 |
Naomi: なおみです。 |
Chris: Chris here. There’s No Point in Complaining Now in Japanese! |
Naomi: 今回も、前回に引き続き、大学生の就職活動 “job hunting” がテーマです。 |
ストーリーも前回からの続きですよね? |
Natsuko: はい。前回は、大学三年生の息子と、そのご両親の会話でした。 |
息子の将太くんは、あまり就職活動に積極的ではないような感じで、ご両親が心配していましたね。今回は、その将太くんが友達と、就職活動について話しています。友達同士ですので、カジュアルに話しています。 |
Chris: In this conversation, Shota, a junior in university, is talking about finding work with his friend. It is in casual Japanese. |
Natsuko: このダイアログを聞けば、日本の大学生がどんなふうに就職活動をしているか、少しわかると思いますよ。 |
Naomi: では、聞いてみましょう。 |
DIALOGUE |
将太:おい、裕也、就活の準備始めた? |
裕也:もちろんだよ。企業研究も始めたし、「エントリーシートの書き方」の本も買って、読み始めたぞ。 |
将太:あのさ・・・今さらだけど、「エントリーシート」って何だ?履歴書と違うのか? |
裕也:ま、エントリーシートっていうのは、簡単に言えば、応募用紙だな。 |
エントリーシートを書類選考の代わりにする企業もあるらしいぞ。 |
将太:へぇ。。。 |
裕也:もしかして、お前、まだ何にもしてないの? |
将太:だって、まだ、自分がどんな仕事がしたいかもわからないんだからさ。就活以前の問題なんだよ。 |
裕也:え、そういうこと、考えたことなかったの? |
俺は、中学のときに、職場体験の授業があってさ、2週間工場で働いたことがあるんだ。 |
今思えば、それが、将来の仕事について考え始めるきっかけになったと思うよ。 |
将太:へぇ。。。おれ、サッカーばっかやってて、そんなこと考えたことなかったよ。 |
親とか先生が、ちょっとでもアドバイスしてくれたらよかったのにな。。。 |
裕也:いまさら、そんな愚痴を言っても始まらないだろ。 |
今からでも遅くないよ。自分を見つめて、自分の適性とか長所とか、じっくり考えてみろよ。 |
将太:そうだな。自分のことを知らずに、就活しても始まらないからな。 |
Natsuko: 次は、英語が入ります。 |
将太:おい、裕也、就活の準備始めた? |
Chris: Hey, Yuya, have you started getting ready to find a job? |
裕也:もちろんだよ。 |
Chris: Of course. |
裕也:企業研究も始めたし、「エントリーシートの書き方」の本も買って、読み始めたぞ。 |
Chris: I've started researching companies and I also bought a "how to write an entry sheet" book and started reading it. |
将太:あのさ・・・今さらだけど、「エントリーシート」って何だ? |
Chris: Um, it might be a little late to ask this, but what is an "entry sheet?" |
将太:履歴書と違うのか? |
Chris: Is that different from a resume? |
裕也:ま、エントリーシートっていうのは、簡単に言えば、応募用紙だな。 |
Chris: Well, simply put, an entry sheet is an application form. |
裕也:エントリーシートを書類選考の代わりにする企業もあるらしいぞ。 |
Chris: Apparently, there are companies that look at the entry sheet instead of screening documents. |
将太:へぇ。。。 |
Chris: Ohh... |
裕也:もしかして、お前、まだ何にもしてないの? |
Chris: Have you, by chance, not done anything yet? |
将太:だって、まだ、自分がどんな仕事がしたいかもわからないんだからさ。 |
Chris: That's because I don't even know what kind of job I want. |
将太:就活以前の問題なんだよ。 |
Chris: That's a problem that precedes the whole job-hunting process. |
裕也:え、そういうこと、考えたことなかったの? |
Chris: Huh, you've never thought about that kind of thing before? |
裕也:俺は、中学のときに、職場体験の授業があってさ、2週間工場で働いたことがあるんだ。 |
Chris: When I was in middle school, there was a class on workplace experience, and I worked in a factory for two weeks. |
裕也:今思えば、それが、将来の仕事について考え始めるきっかけになったと思うよ。 |
Chris: Now that I think of it, that's what made me think of what I wanted to do for a job in the future. |
将太:へぇ。。。おれ、サッカーばっかやってて、そんなこと考えたことなかったよ。 |
Chris: Wow... I played soccer all the time and didn't really think about anything like that. |
将太:親とか先生が、ちょっとでもアドバイスしてくれたらよかったのにな。。。 |
Chris: I wish my parents or the teachers had given me some advice about it... |
裕也:いまさら、そんな愚痴を言っても始まらないだろ。 |
Chris: Nothing will begin by complaining now. |
裕也:今からでも遅くないよ。 |
Chris: It's not too late. |
裕也:自分を見つめて、自分の適性とか長所とか、じっくり考えてみろよ。 |
Chris: Take a look at yourself, your abilities, and your fortes, and carefully think it over. |
将太:そうだな。自分のことを知らずに、就活しても始まらないからな。 |
Chris: You're right. There's no point in starting the job-hunting process if I don't know myself. |
POST CONVERSATION BANTER |
Naomi: ダイアログの中で、裕也さんが「俺は、中学生のときに、職場体験の授業があってさ、2週間工場で働いたことがあるんだ。」 |
Chris: “When I was in middle school, there was a class on workplace experience, and I worked in a factory for two weeks.” |
Naomi: なんて言ってましたけど、この「職場体験の授業」って知っています? |
Natsuko: いや~、私も知らなかったんですけど、これは、最近始まったことらしいんですよ。 |
中学校の授業のひとつとして、一週間とか二週間、近所のお店や会社で仕事の体験をするというものなんだそうです。 |
Chris: So recently junior high school students in this class spend a few week that shop or business. つまり、働く経験をして、仕事の「やりがい」とか「よろこび」を知る・・・という目的ですかね。 |
Natsuko: うん、そういうことでしょうね。 |
Naomi: うーん。前回のレッスンで、最近日本では学校を卒業しても、働かない若い人が増えているっていう話をしましたが、その対策としてもよさそうですね。 |
Natsuko: そうそう、それも目的の一つらしいんですよ。 |
Naomi: あ~、なるほど。 |
Natsuko: そもそも、ニートになってしまう原因の一つは、働く意欲がない・・・つまり、仕事のやりがいや、よろこびを知らないからなんですよね。ですから、中学生のときから、働く意欲を持たせることを目的に、「職場体験の授業」が始まったらしいです。 |
Chris: So this class was designed to show kids the value of working in the attempt to quell what they perceive as the rude of becoming a NEET. ちょっとインターンシップに似てますよね~。 |
Naomi: そうですね。やることは似てますけど、インターンシップは大学生や高校生が、経験をつむのが目的ですよね。 |
Natsuko: そうですね。職場体験は中学生に「働くことの楽しさや大切さ」をわかってもらうものなので、ちょっと目的が違うのかもしれませんね。 |
リスナーの皆さんの国には、職場体験のような授業はありますか。もし体験した事がある方は、感想を是非おしえてください。 |
VOCAB AND PHRASE USAGE |
Naomi: では、今回のダイアログに出てきた表現をいくつか確認していきましょう。 |
まず最初の表現は、 |
Natsuko: 「就活」 |
Naomi: これは「就職活動」を短くした言葉ですね。ですから、意味は「就職活動」と同じで、 |
Chris: "job hunting" This is a clipped form of the word 就職活動. |
Natsuko: 若い人は、よくこうして言葉を短くして使うことが多いんです。これもそのひとつですね。 |
Naomi: 就職活動中の大学生同士の会話なんかで、よく聞きますね。 |
Natsuko: はい。昔は言わなかったと思うんですけどね。それから、就職活動のマニュアル本を「就活本」と言ったり、就職活動に役立つサイトを「就活サイト」なんて言います。 |
Chris: So 就活本 is a manual for finding work and 就活サイト is Web site surving the same purpose. |
Naomi: では、次の単語です。 |
Natsuko: 「エントリーシート」 |
Naomi: 英語にそのまま訳すと、"entry sheet" で意味が通じませんよね。意味は、「応募用紙」という意味です。 |
Chris: "application form" |
Natsuko: はい。ダイアログの中でも説明していますけど、ただの応募用紙ではなくて、書類選考のために使われていることが多いんです。 |
Chris: Many companies use this document as the first step of screening applicants. |
Natsuko: 「エントリーシート」は、インターネットから送信することが多いようですね。 |
Chris: どんな内容を書くんですか。 |
Naomi: 「応募用紙」ということですから、自分の名前、連絡先、学歴。そのほかに、どうしてその会社に入社したいのかとか、あとは自分の得意なこととかを書きますね。 |
Chris: They are requested to fill in their name, contact information, education history and also write why they want to work for the company as well as what their strengths are.「履歴書」と似ていますよね。 |
Natsuko: そうですね。 |
Naomi: 履歴書って、英語だと、”curriculum vitae”? |
Chris: Right. “Curriculum vitae”, or “resume”. |
Naomi: エントリーシートは簡単に言うと、その企業用にカスタマイズされた履歴書だと思ってください。 |
Natsuko: なるほど。つまり、企業が学生に聞きたいことをエントリーシートの質問に入れることができるんですね。作文を書かせたりする企業もあるみたいですよ。 |
Naomi: あ、そうなんですか。ではここで、せっかく「履歴書」と言う言葉が出てきたので、ちょっと漢字を見ていきましょうか。 |
Natsuko: まず、「履歴」の「歴」は、「歴史」の「歴」と同じですから、"history" という意味ですよね。「履歴」の「履」という漢字は、「靴を履く」の「履く」の漢字なんですが、これはもともと「靴」"shoes” の意味だったそうです。 |
Chris: じゃ、「りれき」は「靴の歴史」という意味?ですか。 |
Naomi: 「靴の歴史」、つまり「歩いてきた歴史」ということですよね。 |
Natsuko: あ~。 |
Chris: The kanji, 履 means "shoes," and 歴 means "history" and together they literally mean "history of where a person has walked". |
Lesson focus
|
Naomi: では、文法に入っていきましょう。 |
このレッスンでは、「~ても始まらない」 |
Chris: "you will get nothing even if you do something" or "there is no point in doing something" |
Naomi: という表現を勉強していきます。ダイアログの中に出てきた文章をお願いします。 |
Natsuko: 「いまさら、そんな愚痴を言っても始まらないだろ。」 |
Chris: "Nothing can begin by complaining now." |
Naomi: まず、「始まらない」は、もちろん「始まる」(begin) の否定形 (negative form) ですね。 |
Natsuko: ですから、「始まらない」は |
Chris: “will not begin”, “don't begin” |
Naomi: 形は、「動詞の te-form + も + 始まらない」です。 |
Chris: この「も」は、何ですか。 |
Naomi: これは、助詞 (particle) の「も」で、よく「te-form + も」=「ても」という形で使われて、”even if…” という意味ですね。 |
Natsuko: 例えば「雨が降っても行きます。」 |
Chris: ”I'll go even if it rains.” |
Natsuko: 「高くても買います。」 |
Chris: “I'll buy it even if it's expensive.” |
Naomi: この「ても」です。 |
「~しても始まらない」は、「~しても何も始まらない」 |
Chris: So literally "nothing will begin even if you do something" |
Naomi: ということですから、「何もいいことは始まらない」ということですね。つまり「~しても無駄だ」 |
Chris: "it's no use doing something" |
Naomi: という意味です。 |
Natsuko: 例えば、ずっと泣いている人には、こんなふうに言うことができますね。 |
「泣いていても始まらないよ。元気出して。」 |
Chris: "You'll get nothing even if you cry. Chin up." |
Natsuko: 文句ばっかり言ってる人には、「文句を言っても始まらないよ。」 |
Chris: "You'll get nothing even if you complain." |
Naomi: 人に対して「~しても始まらないよ」なんて言うときには、その人に、「そんなことをしても無駄だから、やめたら」というメッセージを伝えていることが多いんですよね。 |
Natsuko: はい。 |
Naomi: じゃ、なつこさん、クリスさん、「~しても始まらない」を使った例文をお願できますか。 |
Natsuko: 「過ぎたことを くよくよ考えても始まらない。」 |
Chris: “I won’t get anywhere moping about missing the deadline.” |
Naomi: 過ぎたこと・・・というのは、「昔のこと」ですよね。「くよくよ考える」とか「くよくよする」というのは、「どうでもいいことを気にする」とか「心配する」という意味です。 |
その通りですね。 |
じゃぁ、クリスさんは? |
Chris: 僕はよく、「試験の前に、ちょっとだけ勉強しても始まらない。」って、先生によく言われましたね。 |
So my teachers often told me, “you won’t get anywhere just cram like before the test.” |
Natsuko: あ、おっしゃる通りですね。皆さんも、日本語の勉強は毎日続けてくださいね! |
Outro
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Natsuko: それじゃ、また。 |
Chris: See you! |
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