INTRODUCTION |
Natsuko: こんにちは、なつこです。 |
Naomi: なおみです。 |
Chris: Chris here. Japan Truly Has The People's Court. |
Naomi:「国民の法廷」っていう感じですかね。 |
Natsuko: そうですね。今回は ”Citizen Judge System”、つまり裁判員制度のお話なんです。 |
Naomi: 今回は日本の裁判員制度についての会話を聞いて、裁判に関係する言葉を勉強していきます。 |
Chris: In this lesson, we will learn about Japan’s Citizen Judge system, and study vocabulary relevant to this topic. |
Naomi: 今回は、テレビ番組での会話です。 |
Natsuko: アナウンサーが、大学の法学部教授から話を聞いているようですよ。真面目なテレビ番組ですから、二人とも丁寧な日本語で話しています。 |
Chris: This conversation takes place between an announcer and a professor of law. The conversation takes place on a television show. You will hear formal conversation about the law. |
Natsuko: それでは、聞いてみましょう。 |
DIALOGUE |
アナウンサー:今日は、2009年5月に始まった裁判員制度について、東西大学法学部の佐賀教授にお話を伺っていきたいと思います。 |
佐賀教授:よろしくお願いします。 |
アナウンサー:では、佐賀教授、簡単に「裁判員制度」について、説明していただけますか。 |
佐賀教授:はい。まず、20歳以上の国民の中から無作為に裁判員が選ばれます。 |
: 裁判員は、裁判官と一緒に、刑事裁判に参加して、被告人が有罪か無罪かを決めます。 |
: 有罪の場合は、その刑の内容を決める・・・という制度です。 |
アナウンサー:私たちの誰もが裁判員になる可能性がある・・・ということですよね。 |
佐賀教授:はい。ただし、国会議員や司法関係者など一部の人は裁判員になることができません。 |
: つまり、法律知識のない一般の国民が裁判に参加することに意義があるわけです。 |
アナウンサー:といいますと? |
佐賀教授:今までの裁判は、判決までに非常に長い時間がかかっていました。 |
: また、内容も一般の国民には理解しにくい部分がありました。 |
: そこで、裁判に国民の一般的な感覚を反映させることで、わかりやすく、スピーディーな裁判をすすめるというのが、裁判員制度の目的なんです。 |
アナウンサー:なるほど。一般市民にわかりやすい法廷を目指しているわけですね。 |
アナウンサー:今日は、2009年5月に始まった裁判員制度について、東西大学法学部の佐賀教授にお話を伺っていきたいと思います。 |
Chris: Today I'd like to hear from Professor Saga from Tozai University's Law Department on the subject of the citizen judge system that began in May 2009. |
佐賀教授:よろしくお願いします。 |
Chris: It's my pleasure. |
アナウンサー:では、佐賀教授、簡単に「裁判員制度」について、説明していただけますか。 |
Chris: So, Professor Saga, could you please explain in simple terms about the citizen judge system? |
佐賀教授:はい。まず、20歳以上の国民の中から無作為に裁判員が選ばれます。 |
Chris: Yes. First of all, citizen judges are chosen at random from citizens over the age of twenty. |
: 裁判員は、裁判官と一緒に、刑事裁判に参加して、被告人が有罪か無罪かを決めます。 |
Chris: The citizen judges, together with the judge, preside over a criminal trial and decide whether or not the defendant is innocent or guilty. |
: 有罪の場合は、その刑の内容を決める・・・という制度です。 |
Chris: If the defendant is found guilty, then they decide on the form of punishment. That's the system. |
アナウンサー:私たちの誰もが裁判員になる可能性がある・・・ということですよね。 |
Chris: So what you're saying is that any one of us could become a citizen judge, isn't it? |
佐賀教授:はい。ただし、国会議員や司法関係者など一部の人は裁判員になることができません。 |
Chris: Yes. However, Diet members and those involved with the dispensation of justice and such cannot become citizen judges. |
: つまり、法律知識のない一般の国民が裁判に参加することに意義があるわけです。 |
Chris: Basically, there is significance in the fact that ordinary people with no knowledge of the law are participating in the trials. |
アナウンサー:といいますと? |
Chris: Which means? |
佐賀教授:今までの裁判は、判決までに非常に長い時間がかかっていました。 |
Chris: In the past, it took an extremely long time for trials to come to the sentencing. |
: また、内容も一般の国民には理解しにくい部分がありました。 |
Chris: Furthermore, there were also parts that were difficult for the average citizen to understand. |
: そこで、裁判に国民の一般的な感覚を反映させることで、わかりやすく、スピーディーな裁判をすすめるというのが、裁判員制度の目的なんです。 |
Chris: Accordingly, the objective of the citizen judge system is to encourage easy to understand, speedy trials that reflect the general opinions of the people. |
アナウンサー:なるほど。一般市民にわかりやすい法廷を目指しているわけですね。 |
Chris: I see. So we're aiming for a courtroom that the average citizen can easily understand. |
POST CONVERSATION BANTER |
Naomi: 「裁判員制度」(Citizen Judge System) のお話でした。 |
Chris:これって、新しい制度なんですよね。 |
Natsuko: はい。日本では2009年5月に始まりました。 |
Naomi: 新しい制度なので、みんな興味を持っているんですよね。だから、ニュースや新聞で見たり聞いたりすることが結構多いと思います。 |
Natsuko: そうですね。この制度では、国民の中から選ばれた裁判員が、裁判官と一緒に裁判をするんですよね。 |
Chris: うーん。裁判官(さいばんかん)と裁判員(さいばんいん)は 間違えやすいですよね。 |
Naomi: あ、確かにそうですね。 |
Natsuko: 裁判官は、職業として資格を持って裁判を行う人で、裁判員は、国民の中から無作為に選ばれた人のことですね。 |
Chris: So ...裁判官 is a “professional judge” and 裁判員 is a “juror”, so like it’s from general population. |
Natsuko:そうですね。それまで、日本では裁判官だけで裁判をしていたんですが、新しい制度では、裁判官だけじゃなくて、裁判員も加わって裁判をします。 |
Naomi: プロの裁判官と、選ばれた一般の市民が一緒に裁判をするということですね。 |
うーん・・・。だんだん話が難しくなってきましたが(笑)、リスナーの方々大丈夫ですかね。 |
Chris: 結構これ、アメリカの “jury system” と似てますよね。 |
Naomi: あー、アメリカの ”jury system” は「陪審員制度」と言われてますね。 |
Natsuko: 「陪審員制度」。これと違う点は、陪審員は、有罪か無罪かを決めるけれど、刑の内容は決めないらしいですよ。 |
Naomi: ほ~。なるほどね。 |
Chris: So 裁判員 actually decide sentences whereares 陪審員, the jurors only decide guilty or not guilty. |
Naomi: そうです。 |
Natsuko: いろいろ裁判関係の難しい単語が出てきましたねー。リスナーの皆さん大丈夫だったかな? |
Naomi: ねー。ちょっと心配なので、さっそく単語を整理していきましょう。 |
VOCAB AND PHRASE USAGE |
Chris: Let's have a closer look at the usage for some of the words and phrases from this lesson. |
Naomi: 最初の単語は、 |
Natsuko: 「被告人」 |
Chris:”defendant” |
Naomi: 「被告人」あるいは「被告」といいますね。被告の反対は、 |
Natsuko: 「原告」 |
Chris: “plaintiff” |
Naomi: このほかに、裁判にはどういう人がいますか。例えば、ダイアログには、どんな単語が出てきてましたか。 |
Natsuko: 「裁判官」”judge”と「裁判員」”citizen judge”が出てきました。 |
Naomi: ほかには、 |
Natsuko: 「検事」と「弁護士」も必要ですね。 |
Naomi: そうですよね。 |
Chris: 検事 is “prosecutor”, 弁護士 is “lawyer”. |
Naomi: 覚えておくと便利な単語だと思います。では、次の単語をお願いします。 |
Natsuko: 「有罪」 |
Chris: “guilt” |
Naomi: 反対の言葉は、 |
Natsuko: 「無罪」 |
Chris: “innocence” |
Naomi: これ、漢字を見ると簡単ですよね。「有」は (to exist)、「罪」は (sin, guilt) という意味ですから、「有罪」は罪がある、つまり |
Chris: “guilty” |
Naomi: という意味なんです。「無罪」という漢字を見ましょう。「無」は (nothing)、「罪」は (sin, guilt) ですから、「無罪」は罪がない、つまり |
Chris: “not guilty” |
Naomi: という意味なんですね。 |
Natsuko: 有罪か無罪かを決めて、もし有罪なら、刑の内容を決めます。これを、まとめて、「判決」と言います。 |
Chris: はんけつ - “judicial decision or verdict.” |
Natsuko: それから「判決を下す」という言い方もあります。 |
Chris: はんけつを くだす - “pronounce a judgment.” |
Naomi: そうですね。下す が動詞なんですね。では、例文です。 |
「裁判官と裁判員は、被告は無罪だ という判決を下した。」 |
Chirs: “The judge and the citizen judges hand down the verdict of not guilty.” |
Naomi: では、次の単語をお願いします。 |
Natsuko: 「法廷」 |
Chris: “courtroom” |
Naomi: 「法廷」は、裁判が行われる部屋 という意味です。 |
でも、それだけじゃなくて、「裁判」という意味にもなります。今回のダイアログでは、どのように使われていましたか。 |
Natsuko: 「一般市民にわかりやすい法廷を目指している。」 |
Chris: “Aiming for a courtroom that the average citizen can easily understand.” |
Naomi: この場合は、法廷は裁判をする部屋ではなくて、裁判の内容を表しているんですね。 ところで、クリスさん、アメリカでは、裁判官はかつらをかぶるんですか。 |
Chris: もう、かつらはかぶらないですよね。はい、アメリカでは。 |
Natsuko: そうですよね。あれ、イギリスでしたっけ?写真で見ますよね。 |
Naomi: そうですよね。イギリスとか、あとオーストラリアとかも。 |
Natsuko: あ、そうなんですか。 |
Chris: あ、オーストラリアでもかぶりますか。 |
Naomi: んー、ような気がします。リスナーの皆さんの国の裁判官は、かつらをかぶりますか。Natsuko: 教えてください。 |
Lesson focus
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Naomi: では、今回のダイアログでは、「ただし」という接続詞が出てきたので、その使い方を見てみましょう。 |
Chris: The focus of this lesson is the usage of Conjunction, tadashi. |
Naomi: ダイアログでは、どのように使われていましたか。 |
Natsuko: 「ただし、国会議員や司法関係者など一部の人は裁判員になることができません。」 |
Chris: “However, Diet members and those involved with the dispensation of justice and such cannot become citizen judges.” |
Naomi: なつこさん、これ、翻訳の話になりますけど、この「だだし」を英語に訳すと、"however" ですかね。 |
Natsuko: そうですね。 |
Naomi: でも「しかし」も “however” なのに、ここで、「しかし」国会議員や司法関係者など・・・というふうにすると、ちょっと日本語的には不自然ですよね。 |
Natsuko: そうですねぇ。間違ってるわけじゃないんですけどね。「ただし」というのは、契約書とか決まりごとを書いた文によく使われるんですよね。 |
例えば、「10時から12時までドリンク無料。ただし、アルコール飲料は除く。」 |
Chris: "From 10 to 12, drinks are free of charge. However, this excludes alcoholic beverages." |
Natsuko: もっと、簡単に言いたければ、「10時から12時までドリンク無料だけど、アルコール飲料は例外だ」と言えばいいんですが、きちんとした文章では 「ただし」が使われるんです。 |
Naomi: なるほど。 |
Natsuko: [sentence A] ただし [sentence B]という形で使われます。[Sentence A] で言った内容に、例外や条件などを追加するときに、「ただし」を使うんだと思いますよ。 |
Chris: So ただし is a conjunction which is used in a sentence structure like "[sentence A] ただし [sentence B]." When you want to add a condition, restriction or exception to the preceding sentence A, you can start the next sentence B with ただし. |
Naomi: なるほど。フォーマルな文書などで、例外 (exception) や条件 (condition) を、あとから加えるときに「ただし」を使う、というふうに覚えればいいんですね。 |
Naomi: じゃ、なつこさん、もう一つ例文をお願いします。 |
Natsuko:はい。「勤務時間は10時から19時とする。ただし、12時から13時は休憩時間とする。」 |
Chris: "Working hours are from 10 to 7. However, from 12 to 1 we will have a break.” |
Naomi: これは、契約書 (contract) などでよく見みますね。「ただし」に続けて、休憩時間についての “condition” を追加しているわけです。 |
Natsuko: 今回のダイアログは、単語がかなり難しかったと思いますので、是非、レッスンノートをチェックしておいてください。 |
Naomi: でも、このレッスンの単語を覚えれば、法廷のドラマとか裁判のニュースが、わかるようになる・・・かもしれないですよね。 |
Natsuko: うん、そうですね。 |
Chris: 僕も今週末、ドラマのDVDをレンタルしてみます。 |
Natsuko: はい、是非そうしてください。皆さんの国の裁判制度はどんな制度ですか。是非教えてください。 |
Outro
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Natsuko: それでは今日は、この辺で。 |
Naomi: じゃ、また。 |
Chris: See you next time. |
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