INTRODUCTION |
Natsuko: こんにちは、なつこです。 |
Naomi: なおみです。 |
Anthony: Anthony here. Can you become a so-called Japanese expert? |
Natsuko: このレッスンは中上級日本語講座第3シーズン第19課です。 |
Naomi: このレッスンでは何を勉強するんでしょうか。 |
Natsuko: 「いわゆる」というフレーズを勉強します。 |
Anthony: "so-called" or "what we call." |
Natsuko: 話を簡単にまとめたりするときによく使う便利な表現ですよ。 |
Naomi: 今回のダイアログは前回からの続きなんですよね。 |
Natsuko: はい。前回のダイアログではテレビで、アナウンサーが大学の教授にインタビューをしていました。 |
Naomi: 話題はたしか、「食料自給率」でしたね。ratio of food self-sufficiency. |
Natsuko: そうです。日本の食料自給率が低い。。。という話をしていたんですよね。 |
Naomi:なんか、40パーセントくらいしかないなんていう話をしていましたね。 |
Natsuko:それで今回は、じゃ、食料自給率を上げるためには、どんな方法があるのか・・・というはなしをしています。 |
Anthony: This storyline is continued from the previous episode. In the previous lesson, the TV announcer was interviewing the professor regarding Japan's low food sufficiency rate. In this lesson, the professor is going to tell us what we actually should do to raise Japan's food sufficiency rate. |
Natsuko: テレビのアナウンサーと教授のインタビューですからね、大変丁寧な会話です。 |
Natsuko: では早速聞いてみましょう |
Anthony: Let's listen to the conversation. |
DIALOGUE |
司会者:それでは、食料の自給率アップのために、私たちは、どんなことを心がけたらいいんでしょうか。 |
草柳教授:そうですね。私は、「なるべく近場でとれたものを食べるように心がけましょう」と呼びかけているんです。 |
: いわゆる「地産地消」ですね。 |
司会者:地産地消、ちょっと聞きなれない言葉ですが、もう少し説明していただけますか。 |
草柳教授:その地域で生産された食べ物を、その地域で消費することを言います。 |
司会者:確かに、輸送にかかるコストもエネルギーも少なくて済むので、安くて、新鮮な食べ物が手に入りますし、そのうえ、環境にもやさしいですね。 |
草柳教授:そのとおりです。 |
: それから、スーパーなどで、生産地だけではなく、生産者の名前も書かれた野菜などが並んでいるのをみたことがありませんか。 |
司会者:あー、そういえば、「私が作りました」と書いてある、シールが貼ってある商品を見かけたことがあります。 |
: 生産者の顔が見えれば、いわゆる「食の安全」につながるというわけですね。 |
草柳教授:そうです。生産者と消費者の信頼関係も増して、いわゆる「食品偽造」というような問題もおきにくくなると思います。 |
司会者:なるほど、よくわかりました。草柳先生、今日は、どうもありがとうございました。 |
Naomi: 次は英語が入ります。 |
司会者:それでは、食料の自給率アップのために、私たちは、どんなことを心がけたらいいんでしょうか。 |
: Next, I'd like to ask what efforts we can make to increase the level of self-supporting food production. |
草柳教授:そうですね。私は、「なるべく近場でとれたものを食べるように心がけましょう」と呼びかけているんです。 |
: Ah, yes. Well, I ask people to do everything they can to eat foods that were produced close to where they live. |
: いわゆる「地産地消」ですね。 |
: So-called "local production for local consumption." |
司会者:地産地消、ちょっと聞きなれない言葉ですが、もう少し説明していただけますか。 |
: "Local production for local consumption." This is not a term we hear often; could you please explain this a bit more? |
草柳教授:その地域で生産された食べ物を、その地域で消費することを言います。 |
: The term describes a local pattern of consumption that focuses on locally produced foods. |
司会者:確かに、輸送にかかるコストもエネルギーも少なくて済むので、安くて、新鮮な食べ物が手に入りますし、。 |
: It is true that such a system would reduce shipping costs and save energy, while putting fresher, less expensive food into the hands of local people. |
:そのうえ、環境にもやさしいですね |
: It's even good for the environment. |
草柳教授:そのとおりです。 |
: Exactly so. |
: それから、スーパーなどで、生産地だけではなく、生産者の名前も書かれた野菜などが並んでいるのをみたことがありませんか。 |
: And, have you noticed vegetables and other fresh foods at the supermarket recently are being labeled not only with where they were produced, but also the name of the specific grower? |
司会者:あー、そういえば、「私が作りました」と書いてある、シールが貼ってある商品を見かけたことがあります。 |
: Oh, now that you mention it, I have seen products with labels on them that say, "I made this." |
: 生産者の顔が見えれば、いわゆる「食の安全」につながるというわけですね。 |
: If we can see the face of the person that made the produce, that will surely lead to safer foods. |
草柳教授:そうです。 |
: That's right. |
:生産者と消費者の信頼関係も増して、いわゆる「食品偽造」というような問題もおきにくくなると思います。 |
: By strengthening trust between producers and consumers I think it will also make it much more difficult for problems related to so-called "falsified foods" to occur. |
司会者:なるほど、よくわかりました。草柳先生、今日は、どうもありがとうございました。 |
: Yes, I see. Professor Kusayanagi, thank you very much for being with us today. |
POST CONVERSATION BANTER |
Naomi: 私のいとこの、旦那さんのお兄さんの家が、牛を育てているんですが、・・・ |
Natsuko: いとこの、だんなさんの じっか? |
Anthony: Your cousin's husband's brother's family raises cow? |
Naomi: cowじゃなくて、肉の牛。だから、cattle?かな。 |
Anthony:他人ではないですか、これは。 |
Naomi: ま、。。。そうですね。他人です。じゃ、話し続けますね。その、他人のうちが、宮崎牛を育てているんですけどね、東京にも、宮崎牛のレストランがあるから、いとこと一緒に食べにいったんですね。そしたら、肉を焼く前に、「これは、どこどこの、何々さんの、うちで育った牛の肉です」って説明されて、びっくりしました。いとこは前もって、お兄さんのうちの牛を食べられるように、連絡していたので、ちゃんと、お兄さんのうちで育った牛の肉を食べました。 |
Natsuko:すごいな。そこまでわかるんだ。でも、最近、 レストランなんかでも、このきゅうりは、千葉県、成田市、小林さんのうちのきゅうりです。。。なんて書いてあったりしますよね。 |
Anthony: あと、おっちゃんの顔が載ってたりとか。 |
Natsuko: ダイアログには、「生産者の顔が見える」be able to see the face of the producer と書いてありましたが、これは、実際の顔を見るというよりも「どこのだれが作ったか、がわかる」という意味ですよね。でも、そうやって、「どこのだれがつくった」というのがわかると、確かに親近感というか安心感が持てますよね。 |
Naomi:でも、顔を載せるのはちょっと勇気がいりますよね。 |
Natsuko:ま、載せたってその人と会うわけじゃないですけどね。 |
Naomi:この間、駅で電車まっていましたよ。 |
Anthony:あ、彼、彼みたいな。 |
Naomi:私、あの人の育てたきゅうり食べた。 |
Anthony:まずかったら、どうするんだろう。 |
Naomi:それが結構いい意味での緊張感になるんでしょうね。 |
VOCAB AND PHRASE USAGE |
Anthony: Let's have a closer look at the usage for some of the words and phrases from this lesson. |
Naomi: では、単語を見ていきましょう。ちょっと聞きなれないというか、言い慣れない単語が出てきましたね。 |
Natsuko: 地産地消(ちさんちしょう) |
Anthony: local production for local consumption |
Natsuko: これは、新語、つまり、新しい言葉みたいですね。地産地消というのは、地域生産地域消費(ちいきせいさん・ちいきしょうひ)の略みたいです。 |
Anthony&Natsuko: 地域=area, region, 生産=production 地域=area 消費=consumption So...Local production for local consumption |
Naomi: 地域の地 生産の生 地域の地 消費の消 をたして、ち・さん・ち・しょう になったんですね。実は私、発音したことなかったんですけどね。 |
Natsuko:よく、書いてあるものは見ますよね。簡単に言うと、その地域で生産された食べ物を、その地域で消費することですよね。 |
Anthony: It means that the food is produced and consumed within the same area. |
Anthony &Natsuko: Let's break down. その地域で生産された食べ物 The food produced in that area を object marker その地域で in that area 消費すること to consume. So literally, "The food produced in that area consume in that area" of course in natural English it means "local production for local consumption" |
Natsuko: 生産はproduction 消費はconsumptionだと、今紹介しましたが、それぞれの言葉の後ろに人という意味の者(しゃ)をつけると、 |
Anthony: 生産者 producer 消費者 consumer ですね。ちさんちしょうの逆は?遠産遠消(えんさんえんしょう)? |
Naomi: そうなんですよ。そんなに、一般的な言葉ではないみたいですが、ちさんちしょう の反対は 遠い という漢字を使って、 えんさん えんしょうです。これは私も調べるまで知りませんでした。次の単語は? |
Natsuko: 偽造 |
Anthony: forgery, falsification |
Natsuko: 漢字を見ると、意味はとっても簡単ですね。最初の漢字「偽(ぎ)」は「偽る(いつわる)」ともいいますが、意味はto lie とか fake ですね 次の漢字「造(ぞう)」は「造る(つくる)」to make, to produceという意味です。 |
Anthony: あわせて fake make 。。。to make a fake thing つまり、にせものをつくる という意味ですね。 |
Naomi: 「偽造する」は動詞verbですね。 たとえば、パスポートを偽造する。 |
Anthony: To make a fake passport |
Natsuko: 絶対駄目です。それから、文書を偽造する to fabricate a document |
Anthony: これも、重大な罪ですね。 |
Natsuko: ダイアログには、食品偽造とありましたが、これは、べつに、to make a fake food ということではないです。食品の情報を偽造した、つまり、この食品はこういうものですよという説明についてうそをついた、という意味です。 |
Lesson focus
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Naomi: では、文法に入っていきましょう。このレッスンでは、「いわゆる」の使い方を勉強しましょう。アンソニーさん、いわゆるというのは?英語で言うと? |
Anthony: "so-called" or "what we call" |
Naomi:でもちょっとニュアンスが英語とは違うんですよね? |
Anthony:英語で使うと、疑っている感じがしますね。 |
Naomi: 日本語では[いわゆる]の後には、みんなが知っているような言葉が続きます。「一般的には、こうよばれます」と いう意味ですね。sarcasticな意味は全然ありません。ダイアログの文章をおねがいします。 |
Natsuko: いわゆる「食の安全」につながるというわけですね。 |
Anthony: You're saying that it relates to so-called food security. |
Naomi: 「いわゆる」 の代わりに、「一般に言う」とか「よく言う」というフレーズにしてもいいですね。 |
Natsuko: よくゆう「食の安全」につながるというわけですね。・・・とこの表現にしても同じことです。 |
Anthony: Iwayuru (いわゆる) originally comes from the passive form of the classical Japanese equivalent of "iu" and it means "often said by the people". Accordingly, the word that follows iwayuru is not just any regular noun but a word whose meaning is widely known by the general public. |
Natsuko: なるほどね、そうなんですね。言う の 受身の形Passive formは昔は、いわゆる だったんですね。 |
Naomi: 今とは、conjugation が違いますからね。今の日本語は、言うの受身passive は言われるですもんね。 |
Natsuko: 日本の、いわゆる失われた10年とは、1991年から2002年ごろを指す。 |
Anthony: "Japan's so-called Lost Decade refers to the period from 1991 to 2002." |
Naomi: いわゆる バブル崩壊 のあとですよね。 |
Anthony: バブル崩壊は英語で、burst of the economic bubble です |
Natsuko: 「失われた10年」lost decade とか、「バブル崩壊」burst of bubble economy なんていうのも、知っておくと便利な言葉です。 |
Naomi:そうですね、新聞でよく出てきますもんね。 |
Anthony:失われた10年とか、バブル崩壊っていうのは、いわゆる経済用語ですね。 |
Naomi:「いわゆる」っていうのは、いわゆる便利な言葉なんですけど、相手が絶対知っている言葉とか、有名な言葉の前にしか使えないということに、ちょっと注意してください。 |
Outro
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Naomi:では、今日のレッスンはこの辺で。 |
Natsuko:それではまた。 |
Anthony: See you next time! |
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