Dialogue

Vocabulary (Review)

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Lesson Transcript

これまで、新卒で採用されたあとは、「終身雇用」が保障されてきた。
就業期間が長ければ、より効率的に職責を全うすることができる能力が身に付き、企業に貢献することができる、と考えられてきたからである。
さらに、この雇用慣行の下では、業績に関わらず、「長い年月勤めてきた」ことそのものが「貢献した」と言い換えられるようにもなった。
つまり、実際に企業に貢献しようがしまいが、「長く勤めていれば」少しずつ昇進し、それに伴って給与も上昇するという形態がどの企業でも当たり前となったのである。
このように、ある一定の期間を経れば、程度の差こそあれ、誰にでも昇進と昇給が行われるシステムが「年功序列」である。
「年功序列」は、転職を抑制する作用ももたらした。
給与は勤続年数に比例して増えていくから、長く勤めたほうが給与は高くなる。
転職してしまえば、また一から出直しとなり、同じ年頃の友人らと比較すると、収入に大きな差が生じてしまう。
最低でも「人並み」であることを強く意識する日本人にとっては、それは大きなストレスとなることが多かった。
ゆえに、人々は「年功序列」を選び、同じ企業で働き続けることを選んできたのである。
しかし、バブルが崩壊して経済環境は一変した。
これまでのように継続した発展を遂げることが困難になってきた企業は、この制度を廃止しはじめた。
「失われた20年」の間に、こうした仕組みは崩壊したとも言われる。
現在、多くの企業では、「年功序列」よりも「能力主義」が主流になりつつある。

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