Dialogue

Vocabulary (Review)

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Lesson Transcript

「東京で会いましょう!」と、リオ五輪で華々しいパフォーマンスをした安倍首相だが、日本の内実はそんな悠長なものではない。
まず、「メイン会場」のデザイン問題で大きくつまずいた。
着工直前で、イギリスの女性建築家ザハ氏のデザインでは、費用的、技術的にも無理があるという結論に至り、その結果、日本人のデザインが採用されることとなった。
もちろん、巨額の違約金が発生したのは言うまでもない。
続いて公式エンブレムの盗作騒動が持ち上がり、こちらも募集をやり直して新しいデザインを採用。
すでに「盗作」とされた作品でポスター等々を作成した後であるから、その費用は「ドブに捨てた」ようなものである。
ようやく落ち着いたかと思えば、ボート会場など各種大会施設建設費用の膨張、そして仮設施設の建設費負担の押し付け合い、計上されていなかった警備・輸送費用の問題等々、「五輪費用」を巡る問題は、次々と噴出、悪化の一途をたどっている。
「もっとも金のかからない五輪」を目指すといって、勝ち取ったプレゼンだったにもかかわらず、その費用は今や「3兆円」を超すのではないかとすら推測する人もある。
こんな深刻な問題は、ぜひとも真摯に議論し合ってもらいたいのに、小池都知事と大会組織委員長の森喜朗会長との激しい対立が、それをさらにややこしい事態に陥らせている。
「都政改革」を謳う小池都知事と、自民党内部の対立も絡んで「小池憎し」になっている森氏との間には、常に緊迫した雰囲気が漂う。
3年後に世界中から集うアスリートたちが、全力を尽くせるようにすることが最重要課題であるが、1964年の東京オリンピックの時代とは、日本の台所事情も大きく異なる。
身の丈にあった規模で開催することが求められている。
(2017年2月末現在)

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