広島 |
濃紺の海に浮かぶ朱塗りの鳥居…今回紹介する「厳島(いつくしま)神社」のシンボルです。 |
厳島神社は日本各地に約500社もありますが、広島県廿日市市(はつかいちし)のこちらが総本社。 |
厳島は広島湾に浮かぶ島で、「宮島」とも呼ばれています。「安芸(あき)の宮島」という呼称を聞いたことがあるのでは?ちなみに、「安芸」とは昔の広島県西部の呼び名です。先に紹介した宮城県・松島と並んで、「日本三景」の一つですね。 |
さて、厳島神社の大鳥居の高さは約16m。奈良の大仏とほぼ同じ高さなのです。重量は約60t! |
主柱は樹齢500~600年のクスノキの自然木を使用。八代目にあたる現在の鳥居を建立する際には、巨木探しに二十年近い歳月を要したのだとか。 |
あの大鳥居、自身の重みだけで建っていると聞いたら、あなたは驚きますか? |
鳥居上部の木は箱形になっていて、中には約7tの石が詰まっています。これが重りとなり建っていられるのですね。 |
また、主柱・袖柱があわせて六本なのは、安定感を出すため。 |
さらに、柱と屋根の交差部分には特殊な楔を施し、振動や歪みを自然に吸収する造りとなっています。 |
数百年前にこれだけの妙法を考え出すとは、改めて古人の知恵に唸らざるを得ません。 |
日本独自の文化を伝える優れた建築であり、島全体が文化的景観を成している点を高く評価されて、1996年に世界文化遺産として登録されました。 |
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