森鷗外
日本を代表する作家として、夏目漱石と二大巨頭を成す森鷗外。
彼は医者の家に生まれ、熱心に勉学に励みました。努力を重ねた結果、わずか12歳で現在の東京大学医学部へ入学。特に、ドイツ語はドイツ人学者にドイツ語で反論して打ち負かすほど流暢だったそうです。その後、彼は軍医となりドイツへ留学します。
さて、あなたが人生において最も大切にしているものは何ですか。仕事や勉強でしょうか。それとも恋愛?
鷗外の代表作『舞姫』は自伝的要素の強い作品です。
主人公は青年エリート官僚の太田豊太郎(とよたろう)。彼は、留学先のドイツにて薄幸の踊り子・エリスと恋に落ちます。しかし、この恋愛が問題となり豊太郎は官僚の職を失うことに。友人の尽力により、帰国して社会復帰の機会を得るのですが、そのためにはエリスとは別れなければなりません。社会的地位や仕事を取るのか、それとも愛を取るのか…苦悩する豊太郎が最終的に選んだのは日本へ帰る道でした。なのに、エリスは新しい命を宿していたのです。恋人の帰国を知り、精神に異常をきたしてしまうほどショックを受ける彼女。豊太郎はさらに自責の念に苛まれることとなります。
実際に、1888年に帰国した鷗外を追って来日した「エリーゼ」というドイツ女性があり、エリスのモデルと言われています。
作品の執筆を通じて、「何を大切に生きていくべきか」を深く見つめたであろう鷗外。漱石にしろ鷗外にしろ、「文豪」と呼ばれる故に遠い存在に感じられますが、実は私たちと同じように悩んだり苦しんだりしていたのですね。
ちなみに、『舞姫』は雅文体(がぶんたい)という現代の日本では使われなくなった文章で綴られているため、読みこなすのはかなり難しいでしょう。興味のある人は、まずマンガや映画から作品に触れることをオススメします。
もし、皆さんが豊太郎だったらどちらを取りますか?仕事?それとも恋愛?
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日本を代表する作家として、夏目漱石と二大巨頭を成す森鷗外。
彼は医者の家に生まれ、熱心に勉学に励みました。努力を重ねた結果、わずか12歳で現在の東京大学医学部へ入学。特に、ドイツ語はドイツ人学者にドイツ語で反論して打ち負かすほど流暢だったそうです。その後、彼は軍医となりドイツへ留学します。
さて、あなたが人生において最も大切にしているものは何ですか。仕事や勉強でしょうか。それとも恋愛?
鷗外の代表作『舞姫』は自伝的要素の強い作品です。
主人公は青年エリート官僚の太田豊太郎(とよたろう)。彼は、留学先のドイツにて薄幸の踊り子・エリスと恋に落ちます。しかし、この恋愛が問題となり豊太郎は官僚の職を失うことに。友人の尽力により、帰国して社会復帰の機会を得るのですが、そのためにはエリスとは別れなければなりません。社会的地位や仕事を取るのか、それとも愛を取るのか…苦悩する豊太郎が最終的に選んだのは日本へ帰る道でした。なのに、エリスは新しい命を宿していたのです。恋人の帰国を知り、精神に異常をきたしてしまうほどショックを受ける彼女。豊太郎はさらに自責の念に苛まれることとなります。
実際に、1888年に帰国した鷗外を追って来日した「エリーゼ」というドイツ女性があり、エリスのモデルと言われています。
作品の執筆を通じて、「何を大切に生きていくべきか」を深く見つめたであろう鷗外。漱石にしろ鷗外にしろ、「文豪」と呼ばれる故に遠い存在に感じられますが、実は私たちと同じように悩んだり苦しんだりしていたのですね。
ちなみに、『舞姫』は雅文体(がぶんたい)という現代の日本では使われなくなった文章で綴られているため、読みこなすのはかなり難しいでしょう。興味のある人は、まずマンガや映画から作品に触れることをオススメします。
もし、皆さんが豊太郎だったらどちらを取りますか?仕事?それとも恋愛?
Siva san,
そうですか。
覚えていないのは残念ですね。
今度は日本語で読んでみてはどうですか。
Yuki 由紀
Team JapanesePod101.com
JPODさん
八年 まえ に 森 鷗外 の ヰタ・セクスアリス を 英語 で 読んだ こと が あります。 でも、本 を ついて 何も 覚えてない。
Siva
Joshさん
コメントありがとうございます!
読みやすい作家だと、このブログのLesson7、宮沢賢治がお薦めです:smile: 小学校や中学校でも取り上げられる作品があります。
読んだら、感想を教えてくださいねー:grin:
このブログありがとうございました。このレッソンはちょっと難しかったんだけど、面白くて、勉強になりました!このブログに聞いてるとき、「この作家は面白そうだ。僕も読んでみようかな。。」と思ってたんだけど、ちょっと読みにくいようです。最後に「読みこなすのはかなり難しい」って言ってましたが。。。前の紹介してくれた作家の本もちょっと読みにくそうです(僕はそう思ってますが。。。:oops:)だけど、もしできれば、このブログではもうちょっと読みやすい作家を紹介していただければ、ありがたいです!
ージョシュ
なるほど。 お返事ありがとうございました。勉強になりました。
Tane-san
名詞で文章を終わらせることを「体言(たいげん=名詞)止め」といって、新聞記事や小説などでもよく使われているテクニックです。
主に、強調したり余韻(suggestiveness)をつけたりするために使いますが、字数を少なくしたり、リズムをつけたり、 文の終わり方に変化をつけたりするためにも使われています。:razz:
このブログシリーズありがとうございます。 かなり難しいですが2-3回聞くと分かりやすくなります。
ところで、スタイルについての質問があります。 ある文章は関係詞節(relative clause)の形成でされていますが、そのまま文章となっていますね。たとえば 「日本を代表する作家として、夏目漱石と二大巨頭を成す森鷗外」とか 「作品の執筆を通じて、「何を大切に生きていくべきか」を深く見つめたであろう鷗外」とか。。。 つまり、文章の終わりには動詞がないですね。
すでにドキュメンタリや他のテレビ番組で聞いたことがありますが、どう言う訳でこんな構文が選ばれていますか?何か特別のニュアンスですか?
宜しくお願いします。
I'm hoping and praying that everyone at J101 is OK ... we're thinking of you.
なつこさんとゆいちさんへ
「雅文体」ってことにはちっと興味があるのですが。この文章のスタイルは普通の大学に入ってきた日本人は理解することができるのでしょうか?それとももっと国語に専門的な文章ですか?英語の小説家でJames Joyceという作者があるのですが。Joyceはすごくいい小説を執筆したのですけれど、すごく難しいスタイルですね。Joyceの代表作の「Ulysses」は翻訳が実際に無理でしょうかね。「舞姫」の読み取れることは「Ulysses」ほど難しいと思いますか?(「Ulysses」は日本語の翻訳がありますか?)
ちなみに、辞書より「自責の念」は「Agenbite of Inwit」の日本語の翻訳だそうですね。「Agenbite of Inwit」はすごく昔からの英語の本です。実際に英語じゃなくて、「Middle English」ですよ。この本は全然忘れられていることになろうと思いますが、JoyceのUlyssesで有名になったのです。僕もUlyssesで聞いたごとあります。
「舞姫」の仕組みはPuccini's Madame Butterflyの逆ですね。面白い!
This blog kicks my butt so hard I can't bring myself to post in Japanese. I think this lesson is even harder than the one on Natsume Souseki. Ah well. Every month a mountain to climb...
Hello Natsuko-san,
When you say 'geki to shimasu' at the end do you mean:
劇
i.e.
去勢
In any case I agree it's not good to think too much about old lovers ...
Alainさん
このブログには、生の日本語表現がたくさん含まれていますね。ぜひ、頑張って楽しみながら聞いて下さい:mrgreen:
Bob1さん
素敵なコメントをありがとうございました:grin: 今回のオーディオブログはとても難しいですから、フォローアップの会話で、なつこさんと一緒にブログの内容についてもっと理解できるような話をしていきたいと思います!
本当の上級のオーディオブログですよ!
面白くて、濃密な単語がたくさんあるのブログです。
「にしろ。。。にしろ」の文法のポイントも知りませんでした。
去年の終ったからUpper Intermediateのレッスンがなかったので、がっかりしたけど、このブログは不足を慰められます。
頑張ろう!
あいがとうございます。
This Audio blog series is fantastic! Not only is the blog content itself challenging and interesting, but the follow up discussions between Yuichi-san and Natsuko-san are extremely engaging! Yuichi-san digs up fascinating aspects and factoids, while Natsuko-san reacts extremely expressively, yet in a way that is not so difficult to understand. 「いろいろな諸説が書けちゃいそう。」「{道理で」「本当のことは知りたくない気になってきました。」I think you have perfected the format for this advanced audio blog. Keep up the great work!
Hello! Sorry for the delay, this lesson is now on the iTunes feeds :smile:
p.s. It's not even listed yet among you newest lessons.
Please get this lesson out into the iTunes feeds. I was thinking that you had only another 90 minutes to publish this lesson on 2/27, before it would be 2/28 even in Samoa, and then I found that you had indeed
published this lesson on your site. :shock: