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Archive for the 'Advanced Japanese' Category

Advanced Japanese Lesson: 桃太郎のなぞ

「桃太郎」は、日本人なら誰もが知っている昔話の一つです。この話のあらすじを紹介しておきましょう。 おばあさんが川で流れてきた桃を拾って帰り、割ってみるとその中から男の子が生まれます。この子・桃太郎は、大きくなって鬼が島(ここで使われている「が」は、昔の文法では「~の」という意味です。よって、「鬼が島」とは「鬼の島」なのです)へきび団子を持って鬼退治に出かけると言い出し、道中で出会った犬と猿、キジがきび団子をもらって家来になります。三匹を従えた桃太郎は見事、鬼を征伐して宝物を持って帰る…という結末です。 さて、主人公はなぜ桃から生まれるのでしょう。梨や柿も古来から広く食べられていたそうですから、桃でなくてもよさそうなものなのに、わざわざ「桃から生まれた」と設定されている理由を知っていますか。 桃は、中国において鬼を払う呪物(じゅぶつ)としての効力を持っていると信じられていました。この考え方が日本でも広がり、桃から誕生した主人公に鬼を成敗する力があったことが当然のものとして受け入れられたのです。さらに、桃は不老長寿の薬としても珍重されていました。桃太郎の昔話も、桃太郎が桃から生まれたのではなく、桃を食べて若返ったおじいさんとおばあさんの間に生まれたという展開でも語られています。桃は、他の果物よりも神秘的で特殊な力を持つ果実だと信じられていたからこそ、桃太郎のような話が作られたのですね。 === Momotaro is one folk tale that any Japanese person would know. I’ll introduce the plot of the story to you. An old lady picks up... Show more

Advanced Japanese Lesson: 結婚式の言葉

「六月の花嫁は幸せになる」というジューンブライド。もとはヨーロッパからの伝承だそうですが、今月は日本でも結婚式のシーズンです。 今日は、この結婚にまつわることばについて紹介しましょう。 めでたい席である結婚式では、その雰囲気を壊さないために、不吉な事柄を連想させる語を避ける風潮があります。例えば、夫婦の別離を連想させる「別れる」「切れる(切る)」(夫婦の縁が切れる)「終わる」(結婚生活が終わる、すなわち離婚する)「離れる」(離婚する)などです。では、「ケーキを切る」とか「披露宴を終わる」といったような内容を表現したいときにはどうしたらよいのでしょう? これは、「ケーキにナイフを入れる」、「披露宴をお開きにする」などと縁起のよいことばに言い換えれば解決します。 お祝いの場面で避けた方がよいことばには、「かさねがさね」や「くれぐれも」などのような、意味を強調するために繰り返された形のものも含まれます。これらは「重ね詞(ことば)」と呼ばれ、結婚を繰り返すこと(今回の結婚がうまくいかなくなってしまうこと)を連想させます。 例として、「健康にはくれぐれも気をつけて」という言い回しをみてみましょう。内容としては新郎新婦を気遣う発言ですが、「健康には十分に気をつけて」と表現すれば、おめでたい雰囲気を壊すことなく結婚する二人を思いやる気持ちが表わせるのです。 「縁起のよいことばはよいことを引き寄せ、縁起が悪いことばはよくないことを招く」という考え方が、このようなところにも表れています。 === “ The June bride will be happy” is said about June brides. Although it apparently comes... Show more

Advanced Japanese Lesson: れんが (renga)

「れんが」と呼ばれる部首を知っていますか? 漢字では「連火」と表わし、「れっか(列火)」とも呼ばれます。「火」を表わす記号が漢字の下の部分につく場合、四つの点「灬」になるのです。今日は、この「れんが」を部首に持つ漢字を紹介しましょう。まずは「煮」。 「こんろの上で木を燃やす様子」を記号化した漢字で、「火力を集中して火をたくこと」という意味があります。「にる」と読み、食品に水分を加えて火にかけることを指します。 続いて「蒸」。 「水蒸気」「蒸発」という熟語が示す通り、立ち上る小さな水滴を表わしています。このような湯気を食品に当てて調理することを「むす」と言いますね。「くさかんむり」と「烝(上へ熱気が立ち上る意)」で構成されている「蒸」は、もともと草が上へ上へと盛んに伸びることから転じて「むす」という意味になりました。 「煮る」も「蒸す」も火を用いて熱を加えることですが、この「熱」の文字にも「れんが」がついていますよ。上部に書かれる「埶」は発音を表わすためのものなので、「熱」の文字が伝える意味は「火」に集約されます。この漢字は「火が燃えて熱いこと」を表現し、やがて火に関係がなくても熱い様子を表現したいときに用いられるようになりました。心がほてって夢中になる様子を「熱中」と表すのは、その例です。 火は人間にとって必要不可欠なものなので、「ひへん」や「れんが」のつく漢字もたくさん生まれました。 ================== Do you know the radical called renga? In kanji, it is written as 連火 and is also called rekka (列火).  Fire is... Show more

Advanced Japanese Lesson:おふくろの味

「おふくろの味」という表現を聞いたことがありますか? 「おふくろ」とは「母親」のことです。文の構成は「バナナの味」や「リンゴの味」と同じですが、「おふくろの味」は母親をなめてみて味わうのではありません。 「おふくろの味」とは「母が作ってくれた料理の味」を指しているのです。特に、大人になったときに幼少時代から味わってきた母の家庭料理を懐かしむような場面で使われます。レストランの料理と違って、家庭料理は家々によって材料や味付け、調理方法が異なります。そして自分の家族だけが食べてきた味は、家族との思い出をも含んでいるため、「おふくろの味」を好ましく思うのです。 日本人が「おふくろの味」と聞いて思い起こすメニューは、味噌汁や肉じゃが、きんぴらごぼうなど、日常的に食卓にのぼる和食だそうです。しかも、女性よりも男性の方が「おふくろの味」を懐かしく、おいしく感じる傾向にあるとか。その理由は、日本では女性の方が料理をする場合が多く、自分の食べてきた味を元に調理できるのに対し、男性は自ら料理して「おふくろの味」を再現する機会が少ないからだと考えられます。 ちなみに、「おふくろ」ということばは室町時代から使われ、その語源には諸説あります。代表的な説は、母親が金銭を袋に入れて管理していたことから、「ふくろ」と呼ばれるようになり、丁寧な言い回しの接頭語「お」をつけて「おふくろ」という語が生まれたという説です。しかし、正確な語源は分かっていません。 ==== Have you ever heard of the expression ofukuro no aji or “mother flavored”? Ofukuro means mother. The... Show more

Advanced Japanese Lesson: ネコとハトとサメ

ネコとハトとサメ。この動物たちの共通点は何だと思いますか? 一見、何のつながりもなさそうですが、実は三種類とも身体の状態を表わすときに登場する動物なのです。 まず、ネコですが「猫背」ということばを聞いたことがありますか。ネコの背中は前のめりに丸くなっています。この様子から、胸をはらずに背中を丸めている姿勢を指して「猫背」と呼ぶようになりました。 ネコと同様にイヌも身近な動物の代表格ですが、「犬背」ということばはありません。 次に、ハトです。「鳩胸」という表現は、ハトのように胸部が前方へ突き出た状態を示しています。 最後に、サメ。鋭い牙から歯の様子を示すのではないか、と予想した人もいるかもしれません。いいえ、これは肌の様子を表わすときに使われるのです。「鮫肌」とは、ざらざらとした肌の様子。実際にサメの肌に触れたことがある人は稀だと思いますが、サメの皮はわさびがすりおろせるくらいにざらざら、ぶつぶつしているのです。よって、ざらざらした質感の肌を「鮫肌」と呼んでいるのです。ちなみに、肌に関しては恐怖を感じたときに腕などの毛穴が収縮し、ぶつぶつとあわ立った状態になることがあります。これを「鳥肌が立った」と表現しますよ。「鮫肌」は恐怖を感じなくてもざらざらした肌のことを指しています。 それぞれが動物の特徴を上手に人体に当てはめていて面白い表現ですね。 ======= A cat, a pigeon and a shark. What do you think these three have in common? At a glance, they may not seem like they have anything in... Show more

Advanced Japanese Lesson:大と太と犬

「大」と「太」と「犬」。この三つの漢字はとてもよく似ています。それぞれどのような成り立ちで生まれた文字なのでしょうか。 まず、「大」は人間が手足を広げて立っている様子を記号化した漢字です。手を身体につけて立ったり、手足を曲げて座ったりしている姿よりも大きく見えることから、「おおきい」という訓読みや「たっぷりとしてゆとりがあるさま」という意味を持つようになりました。 次に、「太」は「大」の文字が「たっぷりと、ゆとりがある」という意味を持つのに類似していて、「たっぷりとふくれている様子」「豊かであるさま」「ゆったり落ち着いている姿」という意味を持っています。しかし、元来は「泰」という文字を使っていました。これの省略した文字として「太」という漢字が使われるようになったのです。「泰」の文字は中央下に「水」を表わす記号を書き、その周囲に「両手」を表わす横線と「大」を加えることで成り立っています。つまり、「両手でたっぷりと水を流す様子」を示しているのです。「大」という部分は「たっぷりと」という意味だけでなく「タイ」と読む発音も表わしています。 最後に、「犬」です。これは後ろ足二本で立っている姿を記号化したもので、右上の「、」は耳を表わしています。だから「大」や「太」とは関連がありません。ちなみに、「ケン」という読み方は犬の鳴き声を真似した発音です。 =========== 大 “big”,  太 “fat” and 犬 “dog”. These three kanji look very similar. How did each character come about to be. First, the character 大 came from... Show more

Advanced Japanese Lesson: 化ける (to transform oneself)

「花」という漢字は漢字学習の初期段階で習いましたね。この文字を分解してみると、「廾」(くさかんむり)と「化」に分けられます。昔の人は、花を見たときに、「これは緑の草が変化して、赤や白になったのだ」と考えたのでしょう。だから、「草(廾)が化ける」と記号化したのです。 「貨」という文字にも「化」が見られますよ。この文字は金銭を意味し、「貝がら」が通貨として用いられていたことを表わしています。金銭は様々な物と交換できるもの。つまり、金銭は時として他の物に「変化」するのです。 さて、「訛」という漢字を見たことがありますか? これは「なまり」と読みます。方言のことですね。直接的には「本来の姿を変えたことば」を意味していますが、地方によって表現の仕方が変化している言い回しのことを「なまり」というのです。 では、「革」が「化ける」とどうなりますか? 「靴」(くつ)になります。 さらに「木」が「花」のように「化ける」ときには? 「椛」(もみじ)という漢字になります。秋になるとカエデの葉は花のように赤や黄色に色づきます。日本人は、この様子を表わして「椛」という文字を作りました。 「化」の文字は、左側が倒れた人を、右側が座った人を表わしているのだそうです。また、一説には左側は正常に立っている人、右側は変わったポーズをしている人を表わしているとか。いずれにせよ、通常とは姿を変えている様子を示しています。このため、「化」の文字が書かれる漢字は、何らかの変化を意味することとなるのです。 ==== You learn the kanji 花 (hana) or “flower” at the beginning of your kanji study. If... Show more

Advanced Japanese Lesson: 同じ漢字を3つ(Three same kanji)

たくさんの木がびっしりと茂っている様子を表わす漢字が「森」。いかにも「木」が生い茂っているように感じられますね。 「晶(しょう)」は「水晶」という熟語に用いられ、人名漢字としては「あきら」や「まさ」と読みます。見るからに明るい印象を受ける漢字ですが、星が三つ光る様子を表わしてできた文字です。澄み切って輝いているものを表わすときに用いられます。 では「轟」はどうでしょう。「車」が三台も走っていますよ。こんなに車の通りが激しいと、大きな音がするでしょうね。この漢字は「とどろく」と読み、地響きのするような大きな音を表わしています。熟語では「轟音(ごうおん)」があり、とどろきわたる大きな音を意味しています。 牛が三頭いる「犇」は? これは「ひしめく」と読み、大勢の人が一ヶ所に集まって、互いに押し合うようにすることを指します。また「はしる」という意味もあり、牛が驚いて一斉に走り出す様子を示しています。 石を三つ集めると「磊」。石がごろごろと転がっている様子を表わしています。そこから転じて、小さいことにこだわらない人や快活で度量が広い人柄のことを「磊落(らいらく)」と表現するようになりました。 同じ漢字を三つ組み合わせて作られた文字は、いずれも元になった漢字を強調する意味を持つことが分かりますね。 === The kanji that expresses the appearance of thickly growing trees is 森. Indeed the feel of thickly growing 木 (ki) or “trees” can be felt. 晶 (shou) or “sparkle, clear” is... Show more

Advanced Japanese Lesson: 海のつく動物 (Animals that contain the “sea” character)

「海豚」という漢字、読めますか? 「海」という文字が見られるので海洋生物であることが想像できるでしょう。しかし、海に暮らす生き物で「豚」のような外見をしているものは思いつきませんね。これは「イルカ」と読みます。同じ哺乳類に属し、さらに「偶蹄目」(ぐうていもく)という生物学上の分類でも同一グループに入ることから、この漢字が選ばれたようです。 では、「海象」は? 肌の質感がゾウに似た海の生き物…セイウチです。確かに両者とも、灰色でごつごつ、ざらざらした皮膚をしていますからね。 さらに、「海猟」は? この他にも「猟虎」と書いて同じ読み方をする生き物ですよ。「ラッコ」と読みます。ラッコはイタチの仲間で、外見も似ていますね。しかも、毛皮が珍重されて狩猟対象だった(「海」と「狩猟」の「猟」の文字を組み合わせて「ラッコ」と読ませていますよ)ことも共通点です。 最後に、「海栗」は? 寿司のネタとしても人気の高いおいしい生き物であることがヒントです。これは「ウニ」と読みます。栗のような黄色い色合いといい、甘みといい、まさにウニは「海の栗」といえるでしょう。 これら日本だけの特殊な読み方を見ていくと、苦労して漢字を当てはめていった様子が思い浮かびますね。 ==== Can you read the kanji 海豚? Since the character 海 or “sea” can been seen, you can guess that it has something to do with marine life.  However, it is hard to imagine something that lives in the sea... Show more

Advanced Japanese Lesson: ちゃうちゃう (Chau chau)

関西で、二人が犬を指差してこんな会話を交わしていました。 A「あれ、ちゃうちゃうちゃう?」 B「えー、ちゃうちゃうちゃうんちゃう?」 A「なーんや、ちゃうちゃうちゃうんかったんかー」 さて、このAさんとBさんがそれぞれ何を伝えているのか、理解することができますか? Aさんの初めのことばにある「ちゃうちゃう」は、中国原産のチャウチャウという犬のことです。茶色やクリーム色の毛がモコモコとしている可愛い犬ですが、皆さんは見たことがあるでしょうか。三回目の「ちゃう」は関西の方言で「違う」という意味。つまり、「あれ、チャウチャウという犬と違いますか?」、「チャウチャウという犬ではありませんか?」と伝えているのですね。 続いてBさんの初めの「ちゃうちゃう」もチャウチャウ犬のこと。次の「ちゃうんちゃう?」は「違うのと違う」、すなわち「チャウチャウ犬ではないのではないでしょうか」、「チャウチャウ犬ではありませんよ」と解釈します。 さらにAさんは「なーんだ、チャウチャウ犬とは違うんかったんかー」、「チャウチャウ犬ではなかったのか」と言っているわけですね。 一般に、関西の人々は早口ですから他の地域出身の人は、このような会話を耳にすると即座に意味が分からず、戸惑います。 それにしてもBさんの台詞は、実際に口に出して発音するとことばの響きが面白いですよ。 ==== Two people in Kansai were pointing at a dog and talking like this. A: Are chauchau chau? “Isn’t that a chowchow?” B: Ee, chauchau chaun... Show more